あの人の挑戦ストーリー
- vol.28太田光秀氏
株式会社アイ・ディレクション 代表取締役 -
「派遣は素晴らしい働き方」私が派遣の常識を変える!
何にチャレンジしているのか?
株式会社アイ・ディレクションの代表取締役・太田光秀さん。家電量販店で目にするパソコン周辺機器メーカーの営業スタッフをはじめ、パソコンやスマートフォンのセキュリティーソフトやオーディオ機器など、主にデジタル機器に携わる営業職・マーケティング職の人材派遣を手掛けています。「派遣社員を雇うならアイ・ディレクション」と、派遣社員の約7割を任されるクライアントも。
しかし、その過程は決して楽なものではありませんでした。クライアントからの信頼をいただくため、3年間かけてご自身が労働者としてクライアント企業に勤務し、組織者としての能力を信頼いただいた上で人材採用のお手伝いに携わるまでに至ったのです。
今ではクライアント企業のNo.1セールスを自社の派遣社員から輩出するなど、輝かしい成果を残されている太田さん。ご自身の経験をもとに「派遣の常識を変える」ことに挑戦しています。
なぜ、チャレンジするようになったのか?
私はこれまでに10回以上の転職を繰り返しました。高校を卒業して製造業の工場で勤めてきて、接客業もやったことない自分がすぐに活躍できるほど営業職は簡単な職業ではありませんでした。成果が出なくて退職したり、成果が出ても上司との人間関係が上手くいかずに退職したりを繰り返していました。「憧れている営業職で活躍したい…」たとえ頭のなかで描けたとしても現実味を帯びませんでした。幸いだったのは、「どうにかして活躍したい」「未来を切り開きたい」という貪欲な願望が途絶えなかったことです。知人からの勧めもあり、自己開発に取り組み始めた私は、飛躍的に営業成績を上げ始めました。
派遣社員だった私は、営業スタッフ200名のうち売上No.1、プロジェクトリーダーとして売上5億円増に貢献、世界7拠点のなかでNo.1の組織として表彰など、転職先の会社それぞれで実績をつくることができました。すると、その功績が私の経歴になっていったのです。
もともとの私は「学歴なし」。そんな私が、今では多くのクライアントから信頼をいただいています。では、この信頼にも繋がる経歴を、私が得られたのは一体なぜでしょうか?
それは間違いなく、「派遣社員」という働き方があったおかげです。「学歴なし」で一流企業に正社員として採用されるのは難しい。しかし、派遣社員なら別です。雇用形態にかかわらず、一流企業で誰よりも成果をあげた実績が、今の私をつくっているのです。
何のために、チャレンジするのか?
企業からの「派遣社員」に対するイメージには、「責任感がない」「戦力にならない」というネガティブなものが少なからずあるように思われます。そして、派遣社員自身が「正社員の方がよい」「将来に繋がりにくい」と感じていることも多いです。
私は、自身の経験を通じて、そしてアイ・ディレクションの事業を通じて、これらの常識を覆したいのです。私がこれまでに見てきた派遣社員のなかにも、プロフェッショナルになった人がたくさんいました。また、「生活に困らない程度のお金がもらえればいい」と考えていた人が、自分の未来を真剣に考え、キャリアを形成していく過程も見てきました。
ではそのきっかけとなったものは何だったのでしょうか。
それは「育成」です。私自身も経験してきましたが、派遣社員は就職を手伝ってもらえるけれども、そのあとに育成されないことが多いのです。私たちは人材派遣に加えて、人材育成に力を入れています。
私たちが、活躍する派遣社員を一人でも多く輩出すること。そして、より多くのクライアントから、人材派遣を任せていただくこと。常識を変えることは簡単ではありませんが、これらを通して、いつか雇う人にも働く人にも、「派遣社員って効果的な選択なんだ」と思ってもらえるようになったら嬉しいです。