あの人の挑戦ストーリー
- vol.21五十嵐一浩氏
レビンコンサル社会保険労務士法人 代表 -
「コントロールしない労務管理」への挑戦。人はルールでは動かない!
何にチャレンジしているのか?
レビンコンサル社会保険労務士法人の代表・五十嵐一浩さん。9年前に社労士として独立し、『労働条件審査実践マニュアル』などの書籍も執筆される、人事労務のスペシャリストです。
「クライアント様に伝える前に、まずは自分たちから」この思いをモットーに、実証済みの人事経営コンサルティングを行う五十嵐さん。現在は3年間で売上もメンバーも3倍にするなど、事務所の柱として成長を創り出していますが、かつてベンチャー企業で上場した際には多くのメンバーの離職も経験しました。
「従業員が安心して働ける」「経営者が未来を設計できる」この思いで社会保険労務士として独立した五十嵐さんが、今チャレンジしていること。それは「コントロールしない労務管理」の実現です。
なぜ、チャレンジするようになったのか?
ベンチャー企業に身を投じ、経営陣として上場を目指して奮闘するなか、日に日に仲間は退職。JASDAQ上場こそ果たしたものの、気づけば残った同世代の仲間はほぼ皆無に。
私が労務管理の重要性を痛感したのは、このときでした。労務管理は、経営者にとっては非常に悩ましい問題です。人事制度設計や賃金制度設計のみならず、会社の最大の資産である「ひと」のモチベーションや安心、そして幸せをいかにして創り出すか。それが労務管理だからです。
では、どうしたら会社の成長と社員の幸せを両立することができるのでしょうか。この質問に対して私が出した答えが、「コントロールしない労務管理」です。「労務管理なのに管理しないの?」と思われるかもしれませんが、厳密にはそうではありません。社員がルールに縛られていると感じず、充実感を得られる仕組みを整えること。すなわち、社員が仕事を通して自己実現できる仕組みを整えることこそが、「コントロールしない労務管理」なのです。
もちろん経営者が整備することがベストです。しかし、成長著しいベンチャー企業や経営者自身が最大のプレイヤーとなる中小企業では特に、現実的にそれは難しいこと。だからこそ、私たちがその道のプロとして存在しているのだと思います。
何のために、チャレンジするのか?
クライアント企業様のパートナーとして、安心と期待を持って労務管理をお任せいただくこと。そのためには、私たち自身が「コントロールしない労務管理」を実現していることが必要不可欠です。
まだまだ私たちも完璧ではありませんが、今年は毎年年初に決める組織としての行動指針を社員全員で決めてもらうなど、社員がコントロールされていることに対して感じるストレスを最小限に抑えることに挑戦し続けています。
私たちは社会保険労務士という資格の伴った労務管理の専門家であると同時に、その知識で経営者をサポートする人事経営コンサルタントでもあります。当然専門家ですから、法律に従って「正論」をアドバイスすることは簡単です。しかし、それだけでは社員の満足を創り出すことができず、当然組織を動かこともできないのです。だからこそ、いくら資格を持っていようとも私たち自身が手探りで試行錯誤し、効果を実証する挑戦を続けていくことこそが、従業員の活躍の場をつくりだし、経営者の未来設計をサポートするコンサルタントとしての責任です。
「クライアント様に伝える前に、まずは自分たちから」これからもこの言葉をモットーに、クライアント企業様に貢献していきます。